ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

支配するより、受け入れる

帰宅すると
かみさんが0歳の娘を沐浴させ終えたところだ。


かみさんは自分の身体を洗ってくると
風呂に戻った。


0歳の娘は御機嫌の笑顔で
私を見上げている。




私は食事の支度をしておこうかと
冷蔵庫からジャガイモを取り出し、包丁で皮を剝き始める。


すると2歳の息子が
あそぼー?あそぼー?と訴えている。


「ジャガイモを洗ってほしいんだけど、手伝ってくれるかい?」
私の声掛けに息子は目を輝かせた。


私は椅子を流しの前に持ってきて
その上に息子を立たせ、流しでジャガイモを洗ってもらった。





そうしているうちに娘がぐずり始めた。
娘を泣かせたままにするわけにはいかない。



私はジャガイモ剥きの手を休め
娘を抱き上げる。


娘は落ち着き
抱っこされた高い位置から辺りを窺っている。


息子の立っている椅子に
私は左足を乗せ、その上に娘を座らせ左手で抱きかかえる。


その体勢で鼻歌を歌いながら
ジャガイモ剥きを再開する。


ふーんふーん♬
ふーふふーふーん♬




かみさんが風呂から上がってきた。


息子はジャガイモ洗いを楽しんでおり
娘は私の片足に乗って笑顔でいる。
鼻歌まじりにジャガイモの皮むきをする私を見て驚いているようだ。



かみさんは
やや気落ちした様子で
私はイライラしてしまうからなあと溢した。


食事の支度の際に
息子のあそぼーと、娘のぐずりに対応しきれないようだ。




自分の思いどおりに
支配しようと力むからイライラし疲れる。
相手の意思を受け入れて一緒に行動すれば
大抵のことはなんということはない。


これは介護に従事した際に
認知症の利用者との関わりから学ばせて頂いた
私のアポステリオリであり絶対ではないが。




食事を整え
みんな笑顔で食卓を囲む。


食事の終わりに
茹で終えたジャガイモがほどよく冷めている。


「洗うの手伝ってくれたジャガイモだよ」と
息子に勧めると、嬉しそうに1つを頬張った。



私が考えるひとつの幸せが
この日だった。


ありがとう。