ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

結婚3年めの笑顔

かみさんは物持ちがいい。


以前、洗濯をしたときだ。


15cm程度のハンカチというのか

フェイスタオルというのか


白虎隊のイラストと

パンダのイラストの物を干した。



私 「なんだか修学旅行に行ったときに売ってたような雰囲気だね、これ」


かみさん「だって修学旅行で買ったもん。」


私 「!」



当然のように返ってきた言葉に

私は驚愕する。


かみさんは30代前半。

福島や上野動物園に修学旅行で行ったのは

小学校と中学校のはずだ。


20年の月日を超えて

自分の修学旅行の土産を

現在進行形で使っている女性がいるだろうかと。



20年以上で物を使うことはあるだろう。

物を大切に使う人だったり

愛着がある物ならば珍しくは無いかもしれない。


しかし、100円ショップで売っているような

言葉は悪いが「チープなフェイスタオル」を

20年以上とは。


白虎隊もパンダも

若干の色褪せはあるものの綻びは無く

大切に使っていることが窺える。


この物持ちの良さに

畏敬を抱かずにいられようか。




そして今日

ポケモン20周年記念の映画の宣伝番組を

かみさんと息子と共に観る。


息子はポケモンのアニメが好きだが

ポケモンがゲームであることは

まだわからない。



「懐かしいなあ。子供の頃に遊んだよ。

もう一度ゲームボーイでやってみたいね。」


私がテレビを観ながら言うと

畏敬の主はさらりと言葉を返す。


「あるよ。ゲームボーイ。」


「!」


ゲームオタクなら当然の如く持っていても不思議はない。

しかし、かみさんからゲームの話を聞いたことなど記憶にない。


かみさんは私と同棲する際に引っ越しており

さらに現在の住居に引っ越しをしている。


私と出会って

7年になるだろうか。


その間、一度たりともゲームボーイを出してきたことはない。




「本当にあるなら、ちょっと見せてよ。」

かみさんが冗談を言っているのかと

私は期待もせず要望する。


かみさんは立ち上がり奥の部屋の

未だに荷解きされていないダンボールを開け始めた。


しばらくもしないうちに

かみさんはゲームボーイカラーと

ポケモン赤・緑・クリスタルを持ってきた。


「おおお!」

思わず私は声が出た。


クリスタルに至っては

箱・説明書・カートリッジを包むビニールまで付いた

新品と同じ状態だ。




かみさんには

他人から見て無駄なこと、くだらないことでも

自分が好きと思えることを大切にしてほしいと伝えてあるが


そんなことを私が伝えるべくもなく


かみさんは遠い昔から不断に

思い出の詰まったひとつひとつを

大切にして生きている人なのだ。




結婚して3年、私は改めて

かみさんと夫婦になれたことを

喜ばしく感じた。


「21世紀の世の中で、ゲームボーイを見れるとは思わなかったよ」


かみさんに伝えると

照れたように小さく笑っている。



いつか池袋のポケモンセンターに

かみさんと息子と娘と共に

遊びに行こうと思う。


ありがとう。