ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

2歳児のお片付け

昼休み、帰宅すると
かみさんと子供たちがいない。


免許の更新のため
昼には戻らないとメールが入っている。


ここぞとばかりに
食玩の新幹線やアンパンマンのブロックが散らばる部屋を
私は片付け始める。



奥の部屋に置いてあった玩具用の棚をリビングに移し
2歳の息子が玩具を出し入れしやすくする。


ダンボールに無造作に突っ込まれていた
ミニカーや新幹線などもひとつひとつ出して棚に並べる。





17時
私が帰宅してからほどなくして
かみさんと子供らが帰る。


「わあ~!」


整然と並ぶお気に入りの玩具を見て
息子が声を上げるが早いか


棚からざらざらとミニカーを落とし始める。
ミニカーが落ちていくのが楽しいようだ。


瞬く間に
棚の一段からミニカーがきれいに無くなる。


「いっしょにあそぼっか!」


私が頷くと
2歳児は御機嫌だ。




少し遊ぶと息子がテレビに気を取られ見始める。


私はここだと思い息子に穏やかに伝える。
「遊んだら棚に戻してくれよな」


うんと返事をするも
息子の手は止まり片付ける気配がない。




「遊ばないなら、棚に戻して、片付けてくれよ」
もう1度、穏やかに伝える。


息子はテレビから目を戻し、私を見てもじもじと笑ってはミニカーをいじり
またテレビに気を取られている。
片付けてくれ、もじもじいじりが何度か続いた。



「片付けてくれないなら、捨てちゃうよ?」
私は穏やかに伝えた。
息子はもじもじと笑っている。


片付ける気が無いと判断した私は
私のヒザより高いゴミ箱を掴み
玩具の棚に近づく。


気配を察知した息子が慌てて止めに入る。
「かたづける! かたづけるから!!」


息子の剣幕に押され
私はゴミ箱を元に戻す。




「いっしょにかたづけようよ」
息子が提案してきた。


私は頷きミニカーを棚に置く。
「並んでるときれいでしょ?遊び終わったら棚に並べてほしいんだ」
語り掛けながら棚に並べていくが、息子の手は動かない。


「片付けてくれよ」
最初に伝えたときと同じ調子で息子に伝える。
息子はもじもじしながら笑っている。




私はゴミ箱を掴み棚に近づく。
息子は再び大慌てで叫ぶ。
「かたづける!! かたづけるから!!」


私は聞き入れず
ミニカーを拾いゴミ箱に入れる。


「かたづけるからあ!! かたづけるってばあ!!」
息子は泣きながら懇願しているが
私はアンパンマンをゴミ箱に入れる。


私はミニカーも新幹線もアンパンマンも
どんどんゴミ箱に入れていく。


「かたづける!!うあああああ!!かたづけるよおおおお!!!」


私のヒザより高いゴミ箱に
息子はしがみつき必死で訴えている。




私は捨てる手を止め息子に伝える。


「片付けないなら全部捨てる。
 棚に置いてある大事なものなら捨てはしないよ。」


息子は涙目でうんうんと頷いた。


私はゴミ箱からひとつひとつ玩具を出し
風呂にないって来るから片付けておくようにと息子に伝えた。


風呂から上がると息子は笑顔で私に伝えた。
「片付けたよ!!」


私は笑顔で息子を抱き上げ
部屋をきれいに片付けてくれてありがとうと伝えた。




「遊ぶときは棚から全部出していいんだよ。遊んだら片付ける。
 大切なものは棚に置こう。そうすれば捨てるようなことはしないよ。」


最初と同じ調子で息子に伝えた。



就寝前
息子は棚からお気に入りのミニカーを出して遊んでいる。


「遊んだら片付けてくれよな」
私はそう伝えると先に布団に潜り込んだ。




次の日
私は起床してリビングを見ると
きれいに並んではいなかったが、玩具は全て棚に置かれていた。


ありがとう。