ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

幸せな時間の終わりと始まり

私は風呂から上り
耳の中が痒いなあとなにげなく呟いた。


するとアンパンマンを見ていた息子が
やおら立ち上がり
テレビ台にある綿棒のケースを掴み
私に持ってきて言う。


「これ、つかって」




先日の休みに、百貨店に買い物に出た。
百貨店にはキッズコーナーとして幼児が遊べるスペースが設けられている。


そこで名も知らぬ同年の女児に
息子は妹を紹介した。


「こちらが(娘の名前)ちゃんです。」
言うと同時に2歳児は左手の平を上にして妹の前に寄せた。




私が食事の支度や
夕食後の皿洗いをしていると


「てつだうよ」と自発的に私のもとに来る。


「ありがとう。でも、もう終わるところだから大丈夫だよ。」と伝えると
「てつだいたいんだよ~!てつだわせてよ~!」と泣き声になる息子。




バスの中で
かみさんと私が話していると
「うるさいよ」と声量を窘め
「し~!」と鼻の前で人差し指を立てている。




この2歳児は
菓子やガチャガチャがほしいと訴えはするが
買って買ってと泣き叫んで物を(わがままを通す形で)ねだったことはない。


0歳の妹を泣かせることもせず
やさしく頭を撫でたり、顔を近づけ一緒に微笑んでいる。


タブレットで
動画を決められた時間だけ観ることを守り
寝る前には玩具を片付ける。


歌うことが好きで
大声で歌い騒ぐことは常だが
うるさいよと注意すれば静かになる。




一見、なんの問題もないように見える。
しかし順調に行き過ぎている気もする。




勤務終了後
スーパーまで食材を買いに出る。


息子と一緒に公園の側を通ると
近所の小さな子供たちが遊んでいる。


ちょうど17時になり
小さな子供たちは一斉に帰宅した。


「いっしょにあそびたかったなあ」
2歳児は寂しそうに呟いた。




家庭という集団から出て
幼稚園という社会に入るのも時間の問題だ。


黄金のような幸せな時間の終わりが近づいている。


寂しくもあるが
彼のより大きな成長を傍で見ることが出来る
新たな幸せな時間の始まりになるはずだ。




彼はコカ・コーラ1.5リットルのボトルを
頭の後ろまで持ち上げ、そのまま腹まで戻し
また頭の後ろまで持ち上げることを繰り返している。


私の筋トレを真似し始めた。
彼は強くなるだろう。


成長が楽しみだ。


ありがとう。