ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

3歳児がハサミを使うとき

幼児用の教材が月に一度くる。

しまじろうの小冊子とDVDと付録など。


今月はハサミの使い方が収録されたようだ。




3歳児はウキウキしながら

小冊子のシールを貼り付け始める。


3歳児はシールが大好きだ。


しかしシールが上手く剥がせず

「これどうすればいいの?これどうすればいいんだよお!」と泣き顔。


シールを剥がすぐらい少し時間をかけても

3歳児は1人で出来るだろうと私は見守る。


すると、テレビから目を離さなかったかみさんが

さっと無言でシールを剥がす。


「ここに貼ってね。」

かみさんはそれだけ言うと

またテレビに齧り付く。


3歳児は大声で独り言のように喋りながら

シールを貼っていく。


それを見た私は

悲しい気持ちが募る。




シール貼りが終わり

3歳児がハサミを使う場面だ。



私の考え方は

危ない物を遠ざけて(隠して)守るより

危ないことを理解させて

3歳児が自ら危険を避けるよう導きたい。


鋭利な物は

3歳児の手や腹にチクンと刺して

痛みを感じてもらう。


彼が望めば包丁でニンジンも切らせている。

ほとんど私が切るような形ではあるが

切る感覚を3歳児は知って満足する。




3歳児はハサミを持って

小冊子の切る部分を一通り終える。


彼はまだハサミを使いたい様子。



「おっとーの、ゆび、きりたい」



3歳児は植木職人のように両手でハサミを持ち

シャキシャキと音を立てて言う。


「指を切ったら痛いから止めてよ。

物を持てなくなっちゃうよ。」


私の話を聞きながら

3歳児は私の手に当たらないようハサミを近づけ

切る真似をする。


「ちょきん!」


3歳児の声と共に

私は人差し指の関節を内側に曲げる。


「うわああ、指が切れちゃったよおお。」


わざとらしく戯けて見せると

3歳児は喜んで笑っている。


同じようにして

3歳児は私の指を全て切り落とした。


「うわああ、指が全部なくなったから

何も持てなくなっちゃったああ。」


それを聞いた3歳児は

ケタケタと笑っている。




そんなやり取りを何度か繰り返し

私が飽きてきたので終わりにしようと促すも

もっとやりたいと3歳児。


どうしたものかと思案していると



「危ないから返しなさい。」


テレビを見ていたかみさんが

3歳児から力尽くで無理矢理ハサミを奪おうとした。


かみさんと3歳児がハサミを引っ張り合う。


「危ないだろ!止めなさい!」

私が強くかみさんに注意する。


かみさんが突然ハサミを放したものだから

3歳児は強く引っ張っていたハサミは弧を描いて私の顔前をかすめた。


ヒヤリとしたが平静を保ち

かみさんを窘めた。


「無理に引っ張って

3歳児の指が折れでもしたらどうするんだ。」




3歳児は言葉を理解できる。

(時間はかかるが)話が通じる相手だ。


また、ハサミの危険性も

3歳児なりに理解している。


力尽くで止めさせることは

ほとんどの場合が3歳児にとって悪手だと考える。


真に危険が迫っているなら別だが

彼なりに危険性を把握し秩序を守って遊んでいる。


その気持ちを踏み躙って

力尽くで取り上げるような横暴を

親がすべきではない。




男親と女親の

考え方の違いなんだろうか。


危険な物は

むしろ(安全な範囲で)近付けて

(危険性を)よく知るべきだと思うが。


危険はあっても安全に運用すべきだ。




なんにせよ事故が無くてよかった。

3歳児もハサミを上手く使えるようになるだろう。


3歳児もだが

かみさんの言葉遣いや行動にも気を付けたい。


ありがとう。