ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

もう一度「掃除はやさしさ」を考えるとき

3歳児が入院している病院まで
徒歩50分程度。


3歳児の着替えやオムツパンツの入った紙袋を
両手に下げて、退勤後の夕暮れを歩く。


日は落ち、歩いているのは私1人。
国道を走る車のヘッドライトが刺すように私を照らす。
国道を流れる光の群れが恨めしい。




病院に着くとエレベータの前で
かみさんがぐずる1歳児を抱いている。


どうして3歳児についてないんだと訊くと
感染症の感染防止のため
1歳児は病棟に入れないのだという。


未就学児には付き添いが必要だと
かみさんが言う。


なんとしたことだろう。


かみさんは1歳児の世話があり
1歳児は感染防止のため病棟に入れず
3歳児は入院にあたり付き添いが必要だという。


疲れの見えるかみさんを帰し
止む無く私は3歳児に付き添う。


入院にあたり保証金5万円が必要だと
かみさんが私の財布から生活費用の福沢諭吉を5人連れていった。



3歳児はややぐったりとして熱がまだあるが
ソリタと抗生剤を点滴から入れ落ち着いている。


点滴の傍には
3歳児の名前とともに気管支炎と書いてある。




少し前にホコリを吸って搬送された
小学生らのニュースを思い出していた。




「掃除はやさしさ」
新津春子氏の至言だ。


私は怠惰な人間で
掃除の継続実践ができなかった。


掃除が行き届いていなかったため
汚れた空気を吸い続けて気管支炎になったのだろうと
かみさんにメールする。



「ごめんなさい。
 なかなか掃除しない私が悪いんですね。
 ごめんなさい。」(原文まま)


かみさんからメールが返ってきた。


新津春子氏の言葉を思い出し
自戒の念のメールのつもりだったが
かみさんを責めるようなニュアンスで伝わってしまったようだ。


しかし私は返信をしなかった。


今一度、私と共に
「掃除はやさしさ」について考えてほしかったからだ。




3歳児は落ち着いている。
明日明後日には退院するだろう。


45時間を3歳児に付き添い
私は帰宅した。


3歳児は別れしなに泣いていたが
この涙で彼は心的に少し成長する。




帰宅すると1歳児は寝ていたが
かみさんが掃除機をかけ終わった部屋で
私を出迎えてくれた。


ありがとう。