ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

負の呪文と自在の意志


3歳児が片付けできない件について

かみさんが言う。


「私が要求してるレベルが高かったのかも。」


私は食パンを齧りながら

笑顔で頷く。




3歳児は日常会話の

ほとんど全てを理解している。


日常会話が不自由なくできるものだから

それに甘えて


子が3歳であることを

親が見失いがちだ。




先日に私はオセロを買ってきた。

3歳児と遊べたらと思ったからだ。


しかし3歳児はルールを理解できない。


まあまだ無理かなと

私は諦め昼寝をした。



昼寝から起きると

かみさんが3歳児にオセロを教えている。


やはり3歳児は理解できない様子。


そのとき

「なんで出来ないの!」

イラついたかみさんが負の呪文を唱えた。


私はぞっとして起き上がり

様子を窺う。



何度もルールを説明するが

説明しているそばから

3歳児は無関係な駒を裏返している。


かみさんはルールを繰り返すばかり。


見兼ねた私は言葉も出さず割って入り

無関係な黒を4〜5個を裏返して

白に並べ替えた。


それを見たかみさんは

ため息まじりにルールの説明を止めた。


対照的に3歳児は輝く笑顔になり

黒を白に変え始め全てを白にした。


彼はゲームがやりたかったわけではなく

一緒に白を並べたかったのだ。


それが今の彼の楽しいことだ。




いつだったか

近くの公園で一緒に遊んだ同年の子と

その祖父を思い出す。


子がバケツの水に砂を入れる。

祖父は「そうじゃない。砂場に水たまりを作るんだよ。」と

バケツの水を砂場に流し込む。


子が遊ぼうとする度に

祖父が先回りして


このほうがいい

こうしなさい

こうすれば出来るよ

それじゃあダメだ、貸してごらんとやる。


好きなように遊ばせてやればいいのにと思ったものだ。




「なんで出来ないの」は

人間関係をおかしくする負の呪文だ。


呪文の効果はすぐには現れない。


長い年月を経て

シロアリが家を腐らせるように


唱え続ければ

その人間関係は破綻に向かう。




自分が簡単にできることでも

それが難しくてできない人もいる。



20歳を過ぎて掛け算ができない人がいる。


体重が増えすぎて

階段を上ることが難しい人がいる。


パソコンの操作で

コピペの仕方がわからない人がいる。


歯が1本しかなく

食事がうまくできない人がいる。



私自身が

外国語をひとつも理解できていない。


話せる人には実に簡単な会話も

私にはとても難しい。




完璧や万能は無い。


だが、人間は

意志さえあれば

ほとんどのことを自在にしていくことは可能だ。


いまはその意志を育みたい。


ありがとう。