ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

2歳児の食事より遊びたい気持ち

帰宅して夕食の用意のため
冷蔵庫の秋刀魚を取り出すと
息子があちょぼよーと私に訴える。


ご飯の支度しないといけないからあとでね。
おっとー、あちょぼよー

あっとー!あちょぼよー!


遊ぼうと言って譲らない。




じゃあ今日はご飯を食べないで遊ぼうか!
うん!うん!


お腹が空いてもご飯ないけどいいんだね?
うん!うん!


時間は17時30分だったろうか。
息子の要望に応え、私は冷蔵庫に秋刀魚を戻し
食事の用意を中止した。


かみさんは驚いて見ていたが
まもなく風呂に入りに行った。
かみさんは生後まもない娘を沐浴させてくれたばかりだ。




私は息子のミニカーを存分に走らせる。
ぶーん ぶーん ぶーん


息子はプルバック式の食玩の新幹線を動かす。
がたたーん がたたーん がたたーん




かみさんも風呂から上がり
遊んでいる2人を眺めて様子を窺っている。


そうこうしていると19時を過ぎた。


息子はやおら立ち上がり
おやつが入っているカギ付きの棚をガタガタしだす。


おやつ、たべる?
おやつ、たべたい




獲物が罠にハマったときの猟師の気持ちがわかる気がした。
私はここぞとばかりに、いつも言っている台詞を繰り出す。


ごはん食べてないから、おやつは食べないよ。


困ったような悲しいような表情で
私を見つめる息子。


息子 おやつ、たべる?
私  食べない。


息子 おやつ、たべる?
私  ごはん食べてないから、おやつは食べないよ。


息子は涙目になり、繰り返し訴える。




そんなことよりブーブーで遊ぼうぜー!
私がミニカーを持ち、遊ぶよう声をかける。


息子は少し考えて言った。
ごはん、たべる


ご飯なんて食べなくていいから遊ぼうぜー!
私が新幹線を持ち、息子を呼ぶ。


ごはん、たべようよー


息子は涙目で食事を懇願している。



今日はご飯を用意してないから食べないよ。
息子自身がご飯を食べなくていいから遊ぼうと言ったんだよ。
だから今日はご飯を食べない


私は息子の目を見て
ゆっくりと真面目な声で言う。


息子は泣き出した。
ごはん、たべようよー


食べない。
今日はご飯を食べないでブーブーで遊ぶの。


ごはん、たべようよー!


今日はごはん食べない。
食べないで遊ぼう。




食べる食べないのやり取りをしばらく繰り返し
私は言った。


ごはんの用意をしないで遊んでいたら
ごはんを食べれないんだ。
次からはごはんを食べたあとで遊ぼうか。


うんうんと涙目で頷く息子。


風呂上がりのかみさんは
気をもんで次第を静観していたが
ほっとした様子。



幸いにして19時30分を過ぎた程度。
私はすぐに食事を整えた。


秋刀魚を焼くと
息子は笑顔で2尾たいらげた。






食べることが大事なこと
食べられることがありがたいこと
食べ物を大切に思う気持ちを育んでほしい。


私は遊びたい気持ちも同様に大切だと思っている。
しかし、一方だけを大切にし、もう一方を蔑ろにしていいとは思わない。



私は学生の頃
食事も取らず食費をゲーセンに費やしていた。


その私が食事のありがたみを説くなんて
なんだかおかしな気分だ。



いまのところ息子は
ほとんど好き嫌いなく食べてくれる。


ありがとう。