ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

頭にキノコが生えた男の子の物語

帰宅

かみさんと子らが入浴している。


かみさんと1歳児が入浴を終え

私が入れ代わりで入浴。


3歳児の洗髪を引き継ぐ。


私は自身の洗髪洗体を終わらせると

3歳児に洗髪を促す。


だいぶ慣れたとはいえ

彼は顔が濡れるを理由に洗髪を嫌がる。


シャワーでよく汚れを落とし

シャンプーで彼の頭を洗う。


洗髪を嫌がる3歳児。


私は即興で物語を始める。




むかしむかし、あるところに

頭を洗うのが大嫌いな男の子がいました。


男の子は

夏の暑い日に

いっぱい汗をかいても頭を洗いませんでした。


頭も身体も臭くなり、痒くなりしましたが

男の子は全く洗わずにいました。



そんなある日

男の子の頭からキノコが生えてきました。


それを見た男の子は

キノコを食べてみようと思い

キノコを取ろうとしましたが

自分ではなかなか取れません。


男の子は考えた末

料理屋さんに

キノコを取ってもらいに行きました。


美味しく料理してくれるかもしれません。


男の子は料理屋さんに

キノコを取ってくれと頼みましたが

料理屋さんは臭い頭の男の子を

お店の中に入れたくありません。


料理屋さんは言いました。


ボクじゃあキノコは取れないみたいだ。

キノコを作ってる農家のおじさんなら

取ってくれるんじゃないかな。



男の子は料理屋さんの言うとおり

キノコを作ってる農家のおじさんを訪ねました。


男の子は農家のおじさんに

キノコを取ってくれと頼みましたが

農家のおじさんは頭に生えた気味の悪いキノコを

触りたくありません。


農家のおじさんは言いました。


ワシじゃ取れないみたいだ。

お医者さんなら

取ってくれるんじゃないかな。



男の子は農家のおじさんの言うとおり

お医者さんを訪ねました。


男の子はお医者さんに

キノコを取ってくれと頼みましたが

お医者さんは頭も身体も臭い男の子が

お金を払えるとは思えません。


お医者さんは言いました。


ワタシにできることは無いようだ。

日が過ぎれば実りすぎたリンゴのように

ぽとりと落ちるんじゃないかな。



男の子はお医者さんに言われたとおり

頭のキノコがぽとりと落ちるのを待ちました。


しかし頭のキノコは

どんどん、ぐんぐん大きくなるばかり。


ついにキノコは男の子よりも大きくなり

男の子は歩けなくなってしまいました。


頭に生えた大きなキノコのせいで

寝たきり動けなくなった男の子は

泣いて泣いて毎日を過ごしました。



男の子が泣くことに疲れ

涙も出なくなりかけたときでした。


頭のキノコの匂いを嗅ぎつけた1匹のブタがやってきました。


ブタは、男の子の臭い頭を気にしません。

ブタは、頭に生えたキノコを気味悪がったりしません。

ブタは、男の子がお金を持っているかなどどうでもいいことでした。


ブタはむしゃむしゃと

男の子の頭のキノコを食べてしまいました。


頭の軽くなった男の子は

たちまち元気を取り戻し

ブタに抱き付いて喜びました。


男の子は二度と頭にキノコが生えないように

毎日、頭と身体をキレイに洗い

ブタと仲良く暮らしましたとさ、というお話。




即興で語る物語を

すでに洗髪を終えた3歳児が

目を輝かせて私を見ながら聴いている。


このあとさらに入浴したまま

腕時計に生えたキノコの話をリクエストされ

即興で物語を紡いだ。



欲を言えば

物語の冒頭にブタを登場させ

伏線を回収する形にしたかったが

即興ではなかなか難しい。


楽しい入浴になった。


ありがとう。