ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

子らと過ごす夏の夕暮れ

暑い日が続いている。

連日38度〜40度など報じられている。


校外学習中の熱中症により死亡した

6歳の児童のニュースを見て

外出する際は気をつけるようかみさんに伝えた。



かみさんは日中を屋内で過ごし

スマホで遊び、少年ジャンプを読みしている。


無駄なことを大切にしてほしいと伝えはしたが

子らより優先という意味ではないが。


下手に外に出られるよりはマシだろうと

何も言わず。




私が帰宅すると

かみさんは空調の効いた部屋で

買い溜めた少年ジャンプを読み

子らは昼寝の最中だ。


1歳児が私の気配に起きてくる。


私は間髪入れず声掛けする。

「おはよ、公園にでも、行くかい?」


1歳児は満面の笑みで

「うん!」と頷く。


1歳9ヶ月になる彼女は

日常会話の多くを理解し始めており

おおよその話は通じる。




彼女は気が効く性格で


兄が鼻水を垂らして入れば

ティッシュを取ってきて渡し


何か溢れたら

台拭きを流しから取っては拭き


兄がフルチンで走り回っていると

パンツとズボンを棚から持ってきては渡しする。




17時

1歳児と2人で公園に出る。


日差しは緩やかに夏の夕刻を感じさせ

適度に心地よい風が吹いている。


1歳児は蟻を見ては指差し

「お!お!」と興奮して見つめている。


発語はまだ少ないものの

「きて」

「やだ」

「うん」

「いたい」

「はい」など理解して話している。




夏の公園といえば

蝉取りだ。


意外と手の届く場所にも

蝉は止まっている。


素手で優しく蝉を捕まえ

1歳児に見せる。


手の中で羽をバタつかせて暴れる蝉に

目を丸くして1歳児は見つめている。


公園で遊んでいた男児ら3名が

私が蝉を捕まえたのを見て駆け寄る。


「おじさん!すごいね!」


手の届く場所にいれば

素手でも蝉を捕まえることは難しくないんだよと私。


暴れる蝉に尻込みする2人の男児

残り1人の坊主頭の男児が恐る恐る進み出て

私の手の中を目を輝かせて覗き込む。


「あげるよ。」


私が言うと

丸坊主は勇気を出して

蝉を捕まえようとするも


暴れる蝉を上手く押さえられない。

そのうちに蝉は飛んで逃げてしまった。

3人の男児は楽しげに蝉を見送る。




しばらく私と1歳児は

公園の鉄棒にぶら下がったり

ネコジャラシを無駄に引き抜いたり

蟻を追いかけたりする。


すると、かみさんと3歳児が

公園に来た。


昼寝から目覚め

私と1歳児の行方をかみさんに訊ねたようだ。


1歳児は母と兄の合流を喜び

さらに笑顔になる。




18時頃

公園を出て帰宅。


子らは満足した様子で

すぐ入浴し汗を流す。



日中の暑さは怖いが

子らには少しでも外に出て

夏らしさを感じてほしい。


手の中で暴れる蝉

木陰で休むカマキリ

花に潜るクマバチ

熱い地面を忙しく走る蟻

樹液を囓るアシナガバチ

公園の夏の空気

生い茂る広葉樹


今年も子らとザリガニを取りに行きたいが

なにせ暑い。


事故のないように気をつけ行きたい。




記憶に残らないような

何でもない平日の

子らと過ごせる夏の夕暮れに

私は幸せを感じている。


ありがとう。