ホームレスから父に成る!

ホームレスだった男の育児と日々の雑感

4歳児と 共生する命

夕食どきに
手塚治虫のジャングル大帝が再放送されている。


たまたま見かけてから4歳児が気に入り
録画するようになった。


4歳児も2歳児も
じっと黙って画面の動物たちに夢中だ。




今回のストーリーで
水牛の親子が密猟者に襲われ
水牛の子が撃ち殺される場面があった。


「ぼく、こわいよ、、かえて、ちゃんねる、かえて、、、」


4歳児は
密猟者が動物を撃とうとする場面で怯える。


「チャンネルを変えると
 録画ができなくなるけどいいかい?」


私が言うと
このままでいいと4歳児。




密猟者に船上から撃たれた水牛の子は、絶命し倒れた。


密猟者は仕留めた水牛が小さいため
船から降りることもせず
笑いながら骸を放置して船で川を下る。


「なぜ(殺しておいて)食べにこない!」


我が子の骸を前に
水牛の父親は涙しながら憤る。


密猟者らは余興として、水牛の子を撃ったのだ。



4歳児は
無言で画面を見つめ
何を思うか。





ペットの処刑場「動物愛護センター」ドリームボックス Dream Box~の実態


この日
たまたまパソコンに落とした動画の中に
動物愛護センターの動画があった。


4歳児は見たい見たいと強く訴える。


「悲しい動画だけど、見るかい?」


私は自分で落としておきながら気乗りしなかったが
要望に応えて動画を再生する。



4歳児は
その純粋な疑問を次々に私に投げかける。


「なんで、わんわんすてるの?」
「わんわん、どうなっちゃうの?」
「なんで(センター内で)えさをあげるの?」


人間の勝手で動物の命が奪われることがあること
増えすぎた動物のエサや飼うための場所が無いこと


私は疑問のひとつひとつに
慎重に言葉を間違えないよう答えていく。



「いらない いのちならしかたないね、、
 うまれてこなければ、よかったのにね、、。」


ぽつり呟く4歳児の言葉は
4歳児なりの優しさからの言葉だが
とてつもなく大きな何かが私の胸に突き刺さる。


その言葉に私は目頭が熱くなるのを覚え天井を仰ぐ。
動揺から短く混乱し、説明する言葉を見失う。


すぐに答えようとしてついて出た言葉は
幾度となく読み聞かせてきた
彼のお気に入りの絵本の一文だった。




「いらない命なんて無いよ、、
 生まれてこなければよかった命なんて
 本当は、ひとつも無いんだよ、、。」


目頭の熱さと声の震えを気付かれまいとこらえながら
私は彼に伝えた。




水牛の子も、センターで最期を迎える動物も
生まれてさえこなければ
理不尽で不幸な目には合わなかっただろう。


しかしてそれはペシミズムだ。





「この辺りにいる野良猫たちは
 誰かが捨てたペットかもしれないし
 野良として生まれてきたかもしれない。


 本当なら全部飼ってあげたいけど
 私には全ての猫を飼ってあげるだけの力が無いんだ。」


私はソファの背もたれの上で寛ぐ
猫の頭を2度撫でた。


「ぼくは、ぺっと、たいせつにするけどね!」


そう言った4歳児の目は
赤く潤んでいるように見えた。




動物を殺す密猟者や
ペットを無責任に捨てる者たちを通して
人間や社会への憎悪だけを募らせることなく


問題に対して
自分に何ができるかを考え
その行動ができるよう


そして同じ地域に住まう人々だけでなく
共生する生物への慈愛が芽生えますように。




またジャングル大帝を
子らと一緒に観よう。


ありがとう。